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アミノ酸と食事

アミノ酸が豊富な食材

人間をはじめとする生物の多くは、生きていくために必要なタンパク質を作り出すために、自分の体内でその材料となるアミノ酸を合成しています。しかし人間でいえば、20種類のアミノ酸のうち、充分な量を体内で合成できるのはその約半分です。残りの半分程度はまったく合成できないか、できても少量しかできず、生命活動に必要な量を満たすことができません。

このような恒常的に不足するアミノ酸のことを「必須アミノ酸」と呼びますが、これらは主に食事によって必要な量が補われています。「生きるとは食べること」というわけですね。

そもそもタンパク質の構成要素であるアミノ酸は、当然そのほとんどがタンパク質に含有されています。タンパク質はほとんどの生物の構成要素ですが、アラニンというアミノ酸にいたっては、ほぼ全てのタンパク質に含まれているため、食事をすれば必ず摂取するといっても過言ではありません。さらにアラニンは人間の体内でも合成が可能なため、不足するということはまずありえないのです。

一方、体内で合成することが出来ない「必須アミノ酸」の中でも、リジンはもっとも不足しがちなアミノ酸と言われています。リジンは抗体やホルモン、酵素などの構成成分として利用されるため、生物の成長や細胞の修復に深く関与しています。

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しかし、そんなに重要な役割をもつリジンは、植物性のタンパク質、特に穀物タンパク質にはほとんど含まれていません。つまり多くの食文化の中で主食の原料となっている「米、とうもろこし、小麦」といったものから摂取することが出来ないのです。不足すると成長障害を起こすこともあるリジンは、大豆や卵黄、マグロやチーズや牛乳などに含まれているといわれます。これらを積極的に摂取することが大切であるといえるでしょう。

ところで「食事はバランスが大切」とよく言われます。偏った食生活が健康に害をもたらすのはよく知られているところです。そしてこのことは、アミノ酸の摂取にも当てはまることなのです。体内に取り込まれたアミノ酸は、大抵の場合数種類のアミノ酸同士が組み合わさることで効力を発揮します。柱も壁も窓も玄関も屋根も全てがそろっていて、はじめて「家」として成り立つように、人体が活動していく上で「必要なアミノ酸」をバランス良く摂取することはとても重要なことなのです。それはすなわち「バランスの良い食生活を心がけること」に他ならないというわけですね。